デザイナー5年目のいま、Webサイト制作で大切だと思うこと

作って終わりじゃない、“伝わる”サイトづくりの視点


気づけばデザイナーになって4年。

最初の頃は「どうすれば見た目が良くなるか」とか「流行りのデザインを取り入れよう」とか、見た目中心で考えることが多かった気がします。

でもいろんな案件に関わるうちに、「デザインって“見せ方”じゃなくて“伝え方”なんだな」と思うようになりました。
今日は、自分なりに感じているWebサイト制作で大切なことを3つの視点からまとめてみます。

 

1.情報設計がすべての土台

どんなにデザインが良くても、
サイトの目的があいまいだと伝わらない。

会社を知ってもらいたいのか、ブランドの世界観を伝えたいのか、
はたまた求人応募につなげたいのか。

目的によって、情報の見せ方や導線はまったく変わります。
だからこそ、まず考えるべきは「誰に・何を・どう感じてほしいか」。

その上で、ペルソナを設定したり、ユーザーの行動の流れ(カスタマージャーニー)を整理したり。
この“地味な設計部分”がしっかりしていないと、デザインでどれだけ頑張ってもブレてしまいます。

あと忘れちゃいけないのがCTA(Call To Action)
「見たあとにどう動いてもらいたいか」を決めるのも設計の一部です。
地味だけど、ここが弱いとサイトの成果は出ません。

 

2.デザイン=自己表現ではなく、伝達の設計

デザインは、“自分のしたいデザイン”をする場所ではありません。
昔は「これかっこいい!」「こういう表現してみたい!」って思ってたけど、
それがユーザーの理解を邪魔してしまうこともありました。

最近は、「ユーザーがどう感じるか、どう動くか」を一番に考えるようになりました。

特に意識しているのはこの4つ:

  • キャッチコピーの力:たった一言で印象を決める
  • タイポグラフィ:読みやすさとブランドらしさの両立
  • レイアウトと余白:視線の流れをデザインする
  • ルールに沿う大切さ:ピクセル単位の完璧さよりも、一貫性を守ること

「ピクセルパーフェクト」まではいかなくても、
“どこをどう揃えるか”に理由を持つことが、信頼感をつくるんだと思います。

 

3.アニメーションは“動く飾り”じゃない

アニメーションをつけるときも、最近は「かっこいいから」じゃなくて「動きがどんな体験を作るか」を意識してます。

たとえば、
マウスオーバーでボタンがふわっと動くだけでも、
「押していいんだな」ってユーザーが直感的にわかる。

スクロールに合わせて要素が出てくるのも、
“情報が整理されてる感じ”や“ブランドのリズム”を伝える手段のひとつ。

アニメーションも設計の一部です。

 

まとめ

納品して終わりじゃない、ここからがスタート

サイトを作って納めた瞬間って、どうしても「終わったー!」って思いがち。
でも本当は、リリースしてからがスタート

SEOのチューニング、SNSでの発信、コンテンツの更新…。
地味だけど、これをコツコツ続けていくことでサイトが育っていく。

最近は、「デザインを作ること」よりも、
なぜこの形になったのかを説明できること」が一番大事だなと感じています。

4年経った今思うのは、
Webデザイナーって「見た目を作る仕事」じゃなくて、
「人と情報の間を設計する仕事」であるということでした。

まだまだ学ぶことだらけだけど、
これからも“伝わるデザイン”を追いかけていきたいなと思います。